上谷 佳宏Yoshihiro Uetani

代表社員弁護士パートナー神戸・東京兼務
  • 弁護士(兵庫県弁護士会所属)
  • 海事補佐人

企業法務について、日常的に紛争解決・紛争予防・戦略のすべての法務に携わるとともに、株主総会対策、内部統制システム(リスク管理・コンプライアンス)、コーポレート・ガバナンス、社外役員、不祥事対応、第三者委員会委員長等の時代の要請に対応した先進的業務を行ってきました。また、神戸地裁管内の多くの大型倒産事件において破産管財人・監督委員を務めるとともに、各種手法を用いた事業再生事案を処理してきました。さらに、国内の海事案件も処理し、海事仲裁人としての活動もしてきました。そのほか、一般民事事件、行政事件、知的財産権事件、渉外事件も数多く処理してきました。そして、離婚事件、高齢者の財産管理、「遺言の日」(4月15日)の提唱等家事案件にも多くのかかわりを持ってきました。
これらの活動は、歴史的には、中堅都市における総合法律事務所のトップとして、事務所の取扱分野を広げるために行ってきたものですが、専門性が深・進化する現在にあっては、個人的には、「何でもできるが、何もできない」弁護士になりかねない恐れがあります。そこで、現在は、私自身のこれらの経験に基づく事案の洞察力と、若い弁護士の最新の知識や専門的知識、語学力を総合的に活用して、チームとして、よりクオリティーの高い業務ができるよう努めているところです。

経歴

1954年 兵庫県出身
1980年 司法試験合格
1981年 大阪大学法学部卒業
1983年 司法修習修了(35期)、弁護士登録、大白法律事務所入所
1990年 大白法律事務所パートナー弁護士
1993年 東町法律事務所代表弁護士
1993年~1995年 尼崎市議会議員行政視察等実態調査委員会委員
1996年〜1999年 川西倉庫株式会社監査役
2000年~ 社団法人日本海運集会所海事仲裁人
2000年~2001年 兵庫県弁護士会副会長
2001年~2014年 乾汽船株式会社監査役
2001年~ 民事調停委員(神戸地方裁判所・洲本簡易裁判所所属)
2003年~ 兵庫社会保険事務局(現近畿厚生局兵庫事務所)訟務専門員
2004年~2018年 関西学院大学法学部非常勤講師
2010年~ 弁護士法人東町法律事務所代表社員弁護士
2010年~2011年 神戸市経理適正化外部検証委員
2012年~2014年 神戸市経理適正化外部評価専門委員
2012年~2012年 舞子ビラ・不動産活用事業者選考委員
2013年~2014年 フルーツ・フラワーパーク ホテル棟事業者選考委員
2014年~2015年 第三者委員会委員長(東証一部上場企業)
2015年~2015年 青野運動公苑運営事業者選定委員会委員
2019年~ 医療法人関越中央病院理事
2022年~ 社会医療法人社団愛心館理事
2022年~ フジッコ株式会社取締役監査等委員

著作・論文

「企業の内部統制システムの見直し~企業不祥事への対応の観点から~」一般社団法人中部産業連盟機関誌「プログレス」11月号2頁2015年
『企業不祥事インデックス』(共同編著)株式会社商事法務2015年、[第2版]2019年、[第3版]2024年
「内部統制・BCP・CSRの観点から見た震災対応」『NBL』950号6頁2011年
『実践知財ビジネス法務~弁護士知財ネット設立5周年記念~』(共著)民事法研究会2010年
『不定期船実務の基礎知識』(田村茂編著・共同監修協力)乾汽船株式会社2009年
『実践ビジネス法務-体験してみる企業法務の最前線』(編著)関西学院大学出版会2007年
『わかりやすい会社法の手引』(共著)(改訂版)新日本法規2006年
「独禁法の機能を十全なものとするための独禁法精神の醸成運動」公正取引655号46頁2005年
『わかりやすい会社法の手引』(共著)新日本法規2003年
船舶仮処分命令申立事件-民事保全法に基づき外国船舶に対する占有移転禁止の仮処分執行をなした事例-」海事法研究会誌111号1-13頁1991年

セミナー・講演

「社外役員セミナー」(基調講演・パネルディスカッション)兵庫県弁護士会(2023年2月)
「2022年度神戸商工会議所コンプライアンス研修『不正防止編』」神戸商工会議所(2022年9月)
「企業不祥事、不当要求、ネット被害をめぐるメディア対応の実務」
兵庫県経営者協会(2021年3月)
「職場におけるハラスメント対応の基礎知識」
神戸いのちの電話 ハラスメント研修(2021年2月)
「不祥事発生時の初動調査・社内調査~不祥事対応の出発点、うまく機能させるには~「初動調査・社内調査を有効に機能させるには?~事例の分析を通じて~」(パネリスト)
日本CSR普及協会2019年度 第2回研修セミナー(2019年12月)
「企業の内部統制システムの見直し ~企業不祥事への対応の観点から~」
オフィスサービス EXPO第14回 総務・人事・経理ワールド(2019年5月)
「不正調査~弁護士と会計士の役割分担と協力」
兵庫県弁護士会第28回弁護士・公認会計士交流会(2018年3月)
「MORESCO役員セミナー」株式会社MORESCO役員向け講義(2017年11月)
「不祥事発生!その時、あわてないために予め知っておくべきこと」
兵庫県印刷工業組合危機管理セミナー(2016年10月)
「不祥事発生!その時、貴方はどうするか」兵庫倶楽部会員例会(2016年7月)
「経営に応える法務部門のあり方-社外役員、顧問弁護士の経験を通じて思うこと」(基調講演)
経営法友会-大阪会員交流会(2016年4月)
「コーポレートガバナンス・内部統制システム・ 企業の社会的責任の取り組みについて-コンプライアンスリスク管理の観点から」
株式会社MORESCO役員向け講義(2015年6月)
「一部事業存続のための倒産処理工夫事例」(基調講演)、「倒産と事業存続 その事業、少しでも残せませんか?」(パネルディスカッション)
全国倒産処理弁護士ネットワーク 第3回近畿地区研修会(2015年5月)
「事業再生と債権管理・秋号」掲載(2015年10月)
「平成26年度幹部職員向けコンプライアンス特別研修」神戸市(2014年11・12月)
「グループ会社に求められるコンプライアンスの取組みについて」関西電力株式会社(2014年8月)
「企業の情報開示制度の整理と比較~実務担当者が知っておくべきポイント~」
経営法友会-東京月例会(2014年3月)
「CSR(企業の社会的責任)と企業経営」公益社団法人日本監査役協会-中部支部地区情報交換会(北陸)(2014年3月)
「法務部門と弁護士事務所の連携のあり方を考える-弁護士を活かす法務部門、法務部門を活かす弁護士-」(パネリスト)
経営法友会-月例会(2014年2月)
「グループ内部統制に関する諸問題と実務対応~子会社リスクの管理における実務上の悩みに応える~」(パネリスト)
日本CSR普及協会2013年度 第3回研修セミナー(2014年1月)
「地方公共団体と内部統制」
大津市-内部統制研修(課長補佐級)(2013年11月)
「企業の情報開示制度の整理と比較~実務担当者が知っておくべきポイント~」
経営法友会-大阪月例会(2013年8月)
「内部統制の基本―民間企業の内部統制について」(基調講演)、兵庫県弁護士会シンポジウム「地方公共団体の内部統制を考える」(2013年2月)
「企業不祥事における実務対応-改めて検証する内部統制システムの具体的な構築方法と効果的な運用について-」
公益社団法人日本監査役協会関西支部研修会(2012年11月)
「地方公共団体と内部統制」
大阪市コンプライアンス研修(局・部長級)(2012年8月)
「企業不祥事における実務対応」(パネリスト)
日本CSR普及協会近畿支部 CSRセミナー(2012年2月)
「役員コンプライアンス研修」
株式会社竹中土木(2011年12月)
「インサイダー取引事件の事例から学ぶその未然防止策について」
経営法友会-大阪月例会(2011年12月)
「食品事故ケースにみる危機管理の実務~会社の対応のポイントと弁護士が支援できること~」(パネリスト)
日本CSR普及協会2011年度第2回研修セミナー(2011年11月)
「『神戸市経理適正化外部検証委員会報告』から見る当市の内部統制」
神戸市-第2回経理適正化推進本部会議(2011年11月)
「企業の危機対応と弁護士が提供する専門サービス」(パネリスト)
日本CSR普及協会2011年度第2回研修セミナー(2011年11月)
「中小企業が学ぶべき震災からの教訓~内部統制・BCP・CSRの観点から」
福岡県弁護士会・日本政策金融公庫・福岡県商工会議所危機管理セミナー(2011年9月)
「内部統制・BCP・CSRの観点から見た震災対応」
財団法人比較法研究センター-コンプライアンス研究会(2011年7月)
「今後の企業法務の方向とこれに携わる弁護士のあり方」
上海交通大学法学院-キャスト・東町グローバル企業法務シリーズ講座(2011年4月)

公刊物掲載の主な担当事件

ゴルフ場の営業の譲受人が譲渡人の用いていた預託金会員制のゴルフクラブの名称を継続して使用している場合における譲受人の預託金返還義務の有無(最高裁判所第二小法廷平成16年2月20日判決・判例時報1855号141頁、判タ1148号180頁、金判1195号30頁1768号81頁掲載)
いわゆる数量指示売買において数量が超過する場合に民法565条を類推して売主が買主に対して代金の増額を請求することの可否(最高裁判所第三小法廷平成13年11月27日判決・判例時報1768号81頁掲載)
Yが、「金盃菊正宗」の文字を含む登録商標に基づき、「金盃菊正宗」なる標章を用いる行為は、右登録商標につき無効の判断がされる可能性があり、かつ、Xの有する「菊正宗」という登録商標と同一の呼称及び観念を含み、外観においても類似しているため「菊正宗」という商標と類似するとして、Xが有する「菊正宗」という商標権を侵害するとされた事例(大阪高等裁判所平成12年8月25日判決・判例マスター掲載)
船荷証券の交付なく荷受人に貨物を引き渡した運送人が、保証状に連署した荷受人・海運貨物業者に対して、右保証状に基づいて求めた損害賠償請求が認容された事例(大阪地方裁判所平成11年2月23日判決・判例時報1711号158頁掲載)
市長が第三セクター方式で設立した新会社に職務専念義務を免除して市職員を派遣した措置が適法であるとされた事例(神戸地方裁判所平成10年1月28日判決・判例地方自治188号45頁掲載)
オーナー制リゾートホテルの無料宿泊につき、管理組合及び管理運営を委託されたリゾート開発会社に対する特別地方消費税等の課税が適法とされた事例(神戸地方裁判所平6年3月9日判決・判例タイムズ857号219頁掲載)
山口組暴力団指定処分執行停止申立事件決定(神戸地方裁判所平成5年3月5日決定・判例タイムズ826号219頁掲載)
農業協同組合が農業協同組合法10条6項の制限を超えて保証する行為は無効であるが、組合が無効を主張することが信義則に照らして許されないとした事例(神戸地方裁判所昭和62年12月24日判決・判例時報674号138頁掲載)

主な担当海事関係事件

船舶所有者等責任制限事件(明石海峡船舶多重衝突事故・神戸地方裁判所平成20年(船)第1~3号事件)
油濁損害賠償請求事件(ナホトカ号事件・福井地方裁判所平成11年(ワ)第295号事件)
荷渡保証状(L/G)責任請求等の各種民事訴訟事件(海事法研究会誌No.158・66頁)
仲裁判断取消請求事件(判例時報No.1396・120頁)
船舶仮処分命令申立事件(『海事法研究会誌』111号1-13頁1991年)

所属団体等

日本CSR普及協会理事・専門委員
全国倒産処理弁護士ネットワーク会員
一般社団法人神戸倶楽部(KOBE CLUB)会員・理事
神戸ロータリークラブ会員
神戸・姫路日経懇話会会員
財団法人井植記念会評議員
財団法人伊藤文化財団監事
社会福祉法人神戸いのちの電話評議員