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第178回 英国インターン等報告

H27.10.8 吉田 伸哉

2015年8月初旬から9月下旬まで英国にて短期留学すると共におよび法律事務所・P&Iクラブにおいてインターンとして研修をしてきましたので,その内容を報告させて頂きます。

渡英後すぐに,ロンドンにて,ホームステイをしながら英語の集中研修を受けました。私にとって初めてのホームステイでしたが,シンガポール出身のほぼネイティブのホストファミリーの下で,毎日インド料理とカリビアン料理を堪能しつつ2,3時間会話をしていましたので,集中研修と相まって非常に内容の濃い語学研修となりました。

その後,サウサンプトンにて,海事法で著名なサウサンプトン大学が実務家向けに提供するShippingのショートコース(第42期)を受講しました。このコースはホテルに缶詰め状態となり,朝から晩まで,教授や第一線で活躍している弁護士等の講義を受け,具体的な事案について検討するもので,大学の講義よりも遥かにレベルの高いものでした。

参加者は世界各国の海事弁護士,シッピングカンパニー,P&Iクラブ等の実務家であり,日本からも日本の海運を代表する海運会社,P&Iクラブ,海事法律事務所の弁護士など錚々たるメンバーが参加しておりました。参加者のほとんどが相当の実務経験のある弁護士および実務家でしたので,種々様々なテーマについて,実務を踏まえながら相互にレクチャーし合い,また,実際の事案の争点について意見を交換しあうなど,見識を深めるのに大変貴重な機会となりました。

アジア系のメンバーはテキストを持ち帰り予習・復習するのに対して,欧州系のメンバーは毎日Barで飲んでおり,文化の違いも感じました。全くアルコールが飲めない私も,予習が終わった頃に,他のメンバーが声をかけてくれますので,途中参加しておりましたが交流を深める良い機会となりました。
滞在中は,他の日本人メンバーも英語で話してくれましたので,日本語を一切使うことなくコースを終えることができました。コース終了後,ロンドンにて日本人メンバーと食事をしましたが,この時ほど日本語を使うことの喜びを感じたことはありませんでした。

その後ロンドンへ戻り,大手法律事務所およびP&Iクラブにて実務研修を受けました。英国は,世界の海事・運送法の中心ですので,実務に直に触れられることは大変貴重な機会でした。

P&I保険を引き受けるP&Iクラブのうち,13のP&Iクラブから成る国際グループのシェアは世界の船腹量の9割とも言われております。私は,そのうちの1つで,著名なP&Iクラブ(アジア案件を扱う部署)にてお世話になりました。メンバーのほとんどが英国の弁護士資格を有しており,P&Iクラブの各部署の業務や近時の実務上の問題とその具体的対応などについて,ソリシターによるプライベート講義形式の贅沢な研修でした。また,研修期間は丁度,英国のシッピングセミナーの期間中ということで海事大手事務所がセミナーを開催しておりましたが,研修の一環として,複数のセミナーに参加することもできました。セミナーにはアメリカやパナマなど世界各国からわざわざ受講しに来た参加者も大勢いました。日本ではまず拝聴する機会はないものの近時の重要なトピックについて,最前線で活躍する複数の弁護士のセミナーを聴けたことも,大変有意義でした。

その後,世界的にも大手で,英国の海事を代表する法律事務所の1つとされている法律事務所にて研修を受けました。そこでは,英国の海事仲裁の案件を中心に,各種契約書の内容を検討する機会もあり,非常に興味深くかつ有意義なものでした。個別の案件について,レクチャーを受けながらも,争点や今後の対応について協議をする機会もあり,海事分野においても私のこれまでの国内における多数の訴訟経験を活かすことができることを実感することができました。

このように,世界各地の弁護士・実務家と交流を深め,また,現地で活躍している日本人を含む多くの実務家とコース,研修,会合等を通じて,情報交換をして参りましたので,幣事務所として,海事・運送に限らず,案件やご相談内容に応じ,より質の高い複数対応によるリーガルサービスを提供できる体制が強固になってきております。

今後も,幣事務所一丸となって,神戸と中心とする関西エリア,四国・中国・九州エリア,そして東京のクライアントの皆様を中心に,海事,運送,国際取引の案件について,より高度な法的サービスを提供して参りたいと考えておりますので,今後とも幣事務所をよろしくお願い申し上げます。

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