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第20回 日弁連会長選挙,現行制度下で初の再投票

H22.2.10 手塚 祥平

先日(2月5日),日本弁護士連合会の会長選挙があり,私も投票に行ってきました。毎年この時期に会長選挙が行われているのですが,今年の選挙では,1975年に現行の選挙制度になって初めて,再投票が行われるようです。

現行の選挙制度では,会長に当選するためには,総得票数が最多であるだけでなく,全国で52ある単位弁護士会(兵庫県弁護士会,大阪弁護士会など)のうち3分の1以上(すなわち18以上)の単位会で最多票を得なければならないこととされており(珍しい制度だと思います。),今回の選挙結果(仮集計)では,これらの当選に必要な条件を満たした候補者がありませんでした。

現行の選挙制度下で初めての再投票が行われるような,拮抗した選挙結果になった背景として,法曹人口の問題が指摘されています。法曹人口の問題とは,平成18年度から開始された法科大学院(ロースクール)・新司法試験制度の下で,以前に比べて多くの法曹資格者が輩出されるようになったことに関する議論です。

以前よりも多くの法曹資格者が輩出されるようになった結果,弁護士の数も相当な勢いで増えており,神戸新聞の記事によりますと,兵庫県弁護士会の会員数も,1990年からの10年では,324名から379名と17%増加しただけであったのに対し,2000年からの10年では65%も増加し,2010年2月3日現在で,624名となっているとのことです。

このような弁護士数の増加については,より多くの法的サービスが提供できるようになるという肯定的な評価もあれば,過当競争につながる,弁護士の質の低下につながる,という否定的な評価もあり,意見が分かれているところです。いろいろな要素があって複雑な問題ではあるのですが,皆様はどのように思われますでしょうか。

さて,日弁連の会長選挙に話を戻しますが,仮に,再投票でも新会長が決まらない場合には,再度候補者を募った上で,改めて選挙を実施することとなるものの,その場合には,投開票まで数か月かかり,新会長の任期が始まる4月には間に合わないため,現会長が引き続き職務を行うことになるようです。

テレビで報道されるかどうかはわかりませんが,少なくとも,新聞では記事が出ると思われますので,ご興味のある方はご注目ください。

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