手塚 祥平

57期 2006年入所。2012年ロンドン大学LLM。2016年パートナー就任。
海事法務や国際法務を業務の中心にして、国内外からの幅広い依頼に対応している。

現在、主に取り扱われている分野をお聞かせください
海事案件を中心に、他には、国際取引や倒産などの案件を取り扱っています。海事案件には、内航船の案件と外航船の案件がありますが、私は両方取り扱っています。主に、契約上の紛争や衝突事故等のトラブルの対応、船舶売買やファイナンス、傭船契約、造船契約に関する契約書の作成・検証などを行っており、比率としては外航の方が多いと思います。外航に関する業務には英語が欠かせません。
海事案件に関与することになったきっかけをお聞かせください
弁護士2、3年目のころに、海事関係の契約書の作成に関与したことがきっかけでした。その後、神戸で行われている海事法の研究会に参加したことでさらに興味が深まりました。私が海事案件を主任で担当するまでには少し時間がかかりましたが、徐々に案件を担当するようになり、2011年からのロンドン大学の留学を経て、海事案件を担当する割合が増えました。留学後は、留学前よりも忙しくはなっていますが、家族からは、以前にも増して仕事を楽しんでやっているように見えると言われていますね。
弁護士として海事案件に携わる魅力を教えてください
様々な国の弁護士とやりとりをし、共同作業しながら同じ共通のゴールに向かって走るということが最大の魅力だと思います。また日本の物流を支える海運会社の問題解決に貢献できるということ、逆に海外の海運会社の関連の問題のサポートを通じて日本の法制度や実務家層の充実ぶりをアピールできるというところでしょうか。また、私は、新造船の竣工等の式典に参列させていただく機会もあるのですが、実際に全長何百メートルもある船舶を目の当たりにすると、そのスケールの大きさに圧倒されます。海事案件に携わっていると、自分自身がスケールの大きなことに関与していると実感できます。私がこれまで関わった海運関連のクライアントの方々は、人間味あふれる魅力的な、しかも、お洒落な方ばかりです。そういった方々と接することができる場で働けることにも喜びを感じています。
どのような経緯でロンドン大学に留学をされたのですか
海事案件に興味を持つようになってから、事務所内外の先輩弁護士や海事関係の会社の方から「海事法の分野で一人前になりたいならイギリスに行くべきだよ。」と聞かされていました。その理由は、歴史的にイギリスが海事案件の中心であり続けているということもありますが、実務上、契約上の準拠法や紛争解決条項で、英国法やロンドンでの海事仲裁が選択されているケースが大半であり、また、イギリスは判例法の国ということもあり、成文法体系の日本と異なり、判例の蓄積により形成された法体系に関する深い理解が求められるところにあります。そのようなお話を受け、イギリス留学を決意するに至りました。私がイギリスに留学したのは弁護士登録7年目でしたが、その当時、当事務所で留学を経験した弁護士は多くはありませんでした。ただ、当事務所は、組織としての一体性を大切にしつつ、「個」として特に強く伸ばすベクトルがあれば、それをサポートする体制をとっていることもあり、事務所の理解とサポートをいただいて留学することができました。
仕事とプライベートを両立させるために、気を付けていることはありますか
私の仕事は、時差のある海外とのやり取りが必要であり、日本の夜に海外のビジネスアワーが始まることもあるため、深夜まで仕事が終わらないこともあります。そのため、平日は、夜遅くまで事務所に残ることもありますし、自宅に帰ってから執務する場合もあります。その分、週末はできるだけ事務所には出ず、家族と過ごす時間を大切にしています。ともすれば弁護士の仕事は長時間労働になりがちですが、私は、よりクオリティの高い仕事をするためには、仕事とプライベートのメリハリをつけることが大事だと思っています。休める時間を探すのではなく、「ここは休む」と休む時間を決めておくことで、残された時間の範囲内で集中して仕事をこなすことができていると思っています。
東町法律事務所が求める人材とは
組織としての一体性やチームワーク、同僚へのリスペクトを保ちながら、個としての力を発揮できる分野を伸ばしていくことについて情熱を持っている人ですね。チームを組んで行う仕事が多数あるので、他の人が一緒に仕事をしていて気持ち良いと思えるような人であるというのは大事な要素だと思います。修習生の中には、この分野をやりたいという強い希望をお持ちの方もいます。もちろんそれは大事なことですが、未経験の分野に強い興味を持つというのは、必ずしも容易なことではないでしょう。私がそうであるように、事務所内で様々な仕事を経験してその中で興味を持った分野を自分の取扱分野にしていくという考え方も良いと思っています。その意味では、当事務所は、様々なことに好奇心をもって取り組みたいという方にとって、多様な経験を積んで組織とともに成長できる場と言えるのではないかと思います。