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第2回 ニューヨークから

H21.7.16 上谷 佳宏

7月11日から17日まで,ニューヨークに滞在しています。

今回の滞在目的は,クライアントの日本企業の現地法人スタッフにコンプライアンス研修を行うことと,当事務所の丸田隆弁護士が本年3月末まで6ヶ月間研修をしていたDAY・PITNEY法律事務所その他の米国法律事務所を訪問することが主なものです。

この数年間,毎年1回か2回の割合でニューヨークに来ていますが,世界経済の中心地に身を置くことは,たとえ短期間の滞在であっても,世界の流れを実感する最良の機会です。百聞は一見に如かずで,当地の人々から直接得る情報や見聞は,書物や報道で得るニュアンスとは少し違う実態のニューヨークあるいは米国の法律実務の現状や,今後の展開を実感させてくれます。
当事務所は,渉外事件を専門とする事務所ではありませんが,クライアントの活動が海外と関係する割合は,ますます増加してきています。また,我々日本の法律実務自体が,海外,特に米国の流れの影響を受け続けてきています。そのこと自体の是非はともかく,現実に影響を受け続けている以上,できるだけ早期にその流れを感得するとともに,日本における法律実務の変化を予測し,対応策を考えておく必要があると思います。
実際,ここ四半世紀における日本の法律実務の変化は,米国の法律実務の後追いであったと言っても過言ではないと思います。それは,必ずしも,米国の圧力だけによるものではなく,生活パターンや経済システム等の世の中の一定の進捗(必ずしも進歩とは言えません)に従って,必然的に生じる変化であった面が強いと思います。法律事務所の大規模化などは,その一つの典型例です。
また,直接的には法律実務に関係しない事柄であっても,食事や服装の流行,先端を行く情報・通信等の使用実態その他のライフスタイルの変化を知ることは,今後の日本における法律実務にとっても重要なことであると思います。ライフスタイルの変化は,必ず法律実務の変化につながるからです。著作権の考え方の変化や環境規制の強化などは,その典型例です。

いずれにせよ,この国際化した時代にあっては,主として国内事件を取り扱っている法律事務所であっても,それぞれ可能な方法で積極的に海外事情を現地で感得することにより,その法律実務の質を高めていくことが望まれていると思います。

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